2倍の値段を払って得られる満足度は2倍以上

ある商品があったとして、それの上位互換品(ありていに言えば高級品)が元の2倍の値段である場合に、それを購入することによって得られる満足度は2倍どころではないという実感が経験的にある。

 

たとえば、ある商品の、ぎりぎり不良品ではないがほぼ不良品の売値が100円であるとする。

さすがにほぼ不良品を売るわけにもいかないので、多少の品質向上をして、120円で売るとする。

 

これの上位互換品が2倍の値段になるとすると、240円で売ることになる。

 

お客さんから見れば、ある商品とそれの上位互換品が120円と240円で並んでいることになる。

 

お客さんは、2倍の値段なのだからこれらを購入したときの品質も2倍なのだろうと直観的に思うかもしれない。わたしはたぶんそう思う。

 

しかし、この話の場合、100円のほぼ不良品から品質を向上させるために使われている金額がいくらかといえば、120円の商品が20円であるのに対し、240円の商品は140円ということになる。

 

つまり、売値は2倍であるが、品質向上投資額は7倍なのだ。

 

この理屈が正しいかは分からないが、ちょっと思い切っていいものを買ってみたときに、想像していた以上に高い満足を得られた経験が誰しもあるのではないだろうか。